「立ちゴケが怖い」「2輪はもう不安」——そんな人に向けて、2024年以降に一気に増えてきたのが3輪・4輪の特定小型原付です。停止しても倒れず、16歳以上なら免許不要で乗れることから、免許返納後の足としても注目されています。
ただしこのジャンルは、法律上まったく別の乗り物が「4輪」の名前で混在しており、選び間違えると「買ったのに免許が必要だった」という事態になりかねません。この記事では、eモビナビ編集部が公式情報を1台ずつ確認し、今買える3輪・4輪モデルとまだ買えないモデル、そして混同しやすい3区分の違いを整理します。
※価格・仕様・発売状況は2026年7月時点で各メーカー公式・報道を確認したものです。発売前モデルは変更の可能性があります。
最重要:似て非なる「3つの区分」を先に理解する

「4輪の電動モビリティ」には、法律上まったく違う3種類が混在しています。ここを外すと大失敗します。
| 区分 | 免許 | ナンバー・自賠責 | 走る場所 | 例 |
|---|---|---|---|---|
| 特定小型原付(3輪・4輪) | 不要(16歳以上) | 必要 | 車道20km/h(歩道モード6km/h可) | ストリーモ、Lactivo、ELEMOs |
| シニアカー(電動車椅子) | 不要 | 不要 | 歩行者扱い・歩道6km/h | セニアカー等 |
| ミニカー | 普通免許が必要 | 必要 | 車道(60km/h可) | Lean3 |
本記事が扱うのはいちばん上の「特定小型原付の3輪・4輪」です。Lean3(リーンスリー)は見た目が似ていますが普通免許が必要なミニカーなので、免許不要目的の人は要注意。「歩行者扱いで気軽」なのが良ければ、それはシニアカーという別カテゴリーになります。
今買える3輪・4輪モデル(公式確認済み)
【3輪】ストリーモ S01JTA|停止しても自立する独自機構
ホンダ発スタートアップが開発した3輪モデル。停止時もバランスを保って自立する独自機構が最大の特徴で、立ちゴケの不安を根本から解消します。定格430W・最高20km/h・歩道モード6km/h対応、航続約30km、車重24kg。性能等確認済み(JATA-0059)で公式サイト直販です。
- ✅ 自立機構で低速でもふらつかない、24kgと3輪では軽量
- ⚠️ 直販中心。発売時価格は30万円だが現行の販売価格は変動の可能性あり(要公式確認)
【4輪】Lactivo(ラクティボ)|四輪で国内初の適合モデル
群馬の自動車部品メーカー・山田製作所が手がけた、四輪として初めて性能等確認に適合した特定小型原付(2024年5月発売)。最高速度をあえて12km/h前後に抑えた低速設計で、安定志向の高齢者に向けた1台です。348,000円・航続約30km。
- ✅ 四輪の安定感、低速設計で安心
- ⚠️ 約41kgと重く、最高速も控えめ
【4輪】ELEMOs4 REBORN|4輪の売れ筋・店舗サポートあり
ツインモーター(300W×2)で最高20km/h、歩道モード6km/h対応、航続約40km。363,000円(オートバックス掲載価格)。研修を受けた加盟店やオートバックスで買え、ナンバー取得・自賠責加入を店舗が代行してくれるのが初心者に安心です。
- ✅ 実店舗のサポート、20km/hまで出る実用性
- ⚠️ 約53kgと重量級。保管スペースの確保が必要
【4輪】AINOHOT SAGA life|航続110kmのロングレンジ(予約)
電動キックボードで実績のあるAINOHOTの4輪。定格600W・最高20km/h・歩道モード6km/hで、バッテリー2個構成で航続約110kmとクラス最長級。性能等確認済み(JATA-0181)。2026年4月から先行予約(通常498,000円→先行398,400円)で、楽天・Yahoo!でも取り扱いがあります。
- ✅ 圧倒的な航続、ダブルウィッシュボーンの足回り
- ⚠️ 81.5kgと重い。予約商品のため納期は要確認
【4輪】BLAZE e-CARGO|「小さな軽トラ」型の荷物運搬モデル(予約)
名古屋のブレイズが手がける荷台付き4輪(2026年4月予約開始・納車9月予定)。定格0.5kW・最高20km/h・歩道モード6km/h、荷台に30kgまで積載でき、全長1900×全幅600mmと特定小型の寸法上限ぎりぎりの設計。547,800円。
- ✅ 30kg積載の荷台、買い物・配達に強い
- ⚠️ 約100kgと最重量級。性能等確認の取得完了は執筆時点で未確認(購入前に必ず確認を)
このほか、SWIFT HORSE K3・コアライトS3・モービルジャパンTK3シリーズなど、中小メーカーの3輪も比較サイトに多数登場しています。
まだ買えない(発表のみ)モデルに注意
ニュースで話題になっても、市販されていないものが多いのがこのジャンルです。
- スズキ SUZU-RIDE(スズライド)/SUZU-CARGO:東京モビリティショーでコンセプト発表のみ。2025年には進化版「スズライド2」を参考出品しましたが、発売日・価格とも未発表です
- glafit の3輪・4輪:高齢者向けの実証実験・コンセプト公開の段階で、市販モデルはまだありません
- ホンダ CI-MEV:自動走行の実証段階で、そもそも特定小型ではありません
大手(スズキ・ホンダ・ヤマハ・トヨタ)からは、特定小型の3・4輪の市販モデルはまだ1台も出ていません(2026年7月時点)。今買えるのはベンチャー・中小メーカー製です。
3輪・4輪のメリットとデメリット
メリット
– 停止しても倒れない(立ちゴケしない)
– 低速でもふらつかず、高齢者や運動に自信のない人でも安心
– 買い物カゴ・荷台の積載力
– 免許返納後も16歳以上なら乗れる
デメリット
– 重い(4輪は41〜100kg。2輪キックボードの2〜5倍)
– 高い(35〜70万円。2輪は10万円台から)
– 全幅60cm・全長190cmの法規上限に近く、小回り・保管場所が課題
– 2輪同様、ナンバー・自賠責は必須(手続きガイド)
免許返納後の足として選ぶなら
免許を返納した高齢者が「4輪特定小型」を検討するケースが増えています。選ぶ際のポイントは3つ。
- シニアカー(歩行者扱い)と迷うなら用途で決める:歩道だけをゆっくり移動するならシニアカー、車道も使って行動範囲を広げたいなら特定小型4輪
- 安定志向ならLactivoやELEMOs、荷物運搬ならBLAZE e-CARGO
- 重量と保管場所を必ず確認:40〜100kgあり、玄関先に置けるか、段差を越えられるかを購入前にチェック
なお、特定小型原付は16歳未満は運転できません(年齢ルール)。孫に貸すといった使い方はできない点に注意してください。
よくある質問
Q. 3輪・4輪なら免許は本当にいらないの?
A. 「特定小型原付」区分(最高20km/h・性能等確認済み)なら16歳以上は免許不要です。ただしLean3のようなミニカー区分は普通免許が必要。区分を必ず確認してください。
Q. ヘルメットは必要ですか?
A. 4輪でも特定小型原付である以上、ヘルメットは努力義務です。安定性が高いとはいえ、着用をおすすめします(ヘルメットの選び方)。
Q. どこで買えますか?
A. 多くが公式サイト直販ですが、ELEMOsはオートバックス、AINOHOTは楽天・Yahoo!でも扱いがあります。ナンバー・自賠責の手続きを店舗が代行してくれるかも確認するとよいでしょう。
Q. スズキの4輪はいつ買えますか?
A. 2026年7月時点で発売日・価格とも未発表です。コンセプト段階なので、現時点で買えるのはベンチャー製のモデルになります。
まとめ:まず「区分」、次に「重量と価格」で選ぶ
- 「4輪」には特定小型原付(免許不要・ナンバー要)/シニアカー(歩行者)/ミニカーLean3(普通免許要)の3区分が混在。ここを最初に見極める
- 今買える特定小型4輪はLactivo・ELEMOs・AINOHOT SAGA life・BLAZE e-CARGOなど。ストリーモは3輪の定番
- スズキ・glafitの3・4輪は未発売。大手の市販モデルはまだゼロ
- 4輪は35〜70万円・40〜100kgと高く重い。用途と保管場所で判断
2輪も含めた選び方は特定小型原付おすすめ7選、ルールの基礎は電動キックボード完全ガイドをどうぞ。「ペダルを漕ぐ運動も残したい」なら三輪の電動アシスト自転車(免許不要・ナンバー不要)という選択肢もあります。


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