「電動バイクは維持費が安い」とよく聞きますが、実際いくら違うのでしょうか。車両価格は電動のほうが高いので、トータルで本当に得なのかは気になるところです。
結論から言うと、走行距離が多い人ほど電動が得。ガソリン代が電気代に置き換わり、オイル交換も不要になるためです。ただし車両価格差があるので、乗り方次第では逆転もあります。この記事では、eモビナビ編集部が資源エネルギー庁のガソリン価格やメーカー公式スペックをもとに、年間・5年の維持費を実データで比較します。
※価格・料率は2026年7月時点の公表値に基づく試算です。前提条件により変わるため、目安としてご覧ください。
結論:年間ランニングコストは電動が約7,000円安い

まず、税・保険を除いた「走らせるためのコスト」を年3,000km走行で比較します。
| 項目 | ガソリン原付(50cc) | 電動原付 |
|---|---|---|
| 燃料/電気代 | 約10,200円 | 約2,600円 |
| オイル交換 | 必要(数千円/年) | 不要 |
| 年間ランニング | 約1.3万円〜 | 約2,600円 |
燃料代だけで年約7,600円の差。オイル交換不要も加えると、電動は年1万円前後安く走れる計算です。以下、根拠を示します。
燃料代・電気代の計算根拠
ガソリン原付:年約10,200円
- 実燃費:スーパーカブ50などで実測50km/L前後(ゆっくり走れば60km/L超)
- ガソリン価格:レギュラー全国平均で約170円/L(2026年半ば・資源エネルギー庁)
- 年3,000km ÷ 50km/L × 170円 = 約10,200円
電動原付:年約2,600円
- 1回のフル充電の電気代 = バッテリー容量(kWh) × 電気料金単価(円/kWh)
- 例:ホンダ EM1 e:(容量約1.3kWh × 電気代35円/kWh)= 1充電約46円で航続約53km
- 年3,000km ÷ 53km × 46円 = 約2,600円
家庭用コンセントでの充電なら、1回あたり数十円。ガソリン代と比べて圧倒的に安いのが電動の強みです。
税・保険は「電動もガソリンも同じ」
意外に思われますが、原付一種なら税・自賠責はガソリンも電動も同額です。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 軽自動車税(種別割) | 年2,000円(共通) |
| 自賠責保険(12か月) | 6,910円(共通・原付一種料率) |
※自賠責は2026年11月1日以降始期の契約から値上げ(12か月7,730円)が決まっています。長期契約なら改定前が割安です(手続き・保険の詳細)。
つまり維持費の差は「燃料代」と「オイル交換の有無」で決まるということです。
車両価格差を含めた5年総コスト
ここで車両価格を加味します。電動は車両が高いぶん、初期費用で先行投資が必要です。
- 電動原付:車両約22万〜32万円(例:ホンダ ICON e: 22万円)+ランニング5年で約1.3万円
- 新基準原付(ガソリン):車両価格はモデルによる+ランニング5年で約6.5万円+オイル交換
車両価格差を仮に5万〜10万円とすると、年1万円のランニング差で埋まるのは5〜10年。つまり:
- 毎日乗る・走行距離が多い(年5,000km超) → 電動が早く得になる
- たまにしか乗らない(年1,000km程度) → 車両価格差が響き、ガソリンが有利なことも
電動は「よく乗る人ほど得」、これが結論です。なお、国のCEV補助金や自治体補助(東京都は上限48万円)で電動の車両価格差は縮められるので、補助金の有無が損益分岐を大きく動かします。
お金以外の比較も忘れずに
維持費だけでなく、以下も判断材料になります。
- 静粛性:電動はエンジン音がなく早朝・深夜も気兼ねなし
- 充電の手間:ガソリンは給油数分、電動は充電数時間(集合住宅は充電問題を要確認)
- 航続:電動はカタログ×0.7〜0.8。長距離はガソリンが安心
- 今後の入手性:50ccは生産終了へ。新車の選択肢は新基準原付か電動に移行(新基準原付とは)
よくある質問
Q. 電動バイクの電気代は本当にそんなに安いですか?
A. はい。1回のフル充電が数十円で、ガソリンの給油1回分(数百円〜)と比べて桁が違います。走行距離が多いほど差は開きます。
Q. バッテリー交換費用は維持費に入れなくていい?
A. 数年後のバッテリー劣化は考慮すべきコストです。交換費用は数万円かかるため、長期保有ではこれも織り込んでおきましょう。
Q. オイル交換はどれくらいかかりますか?
A. ガソリン原付は数千円/回を年1〜2回程度。電動は不要なので、この分がまるごと浮きます。
Q. 結局どちらがおすすめ?
A. 年間走行距離が多く、静かさや環境性を重視するなら電動。走行が少なく初期費用を抑えたいならガソリン(新基準原付)です。補助金が使えるなら電動の魅力が増します。
まとめ:よく乗るなら電動、たまになら価格で判断
- ランニングコストは電動が年1万円前後安い(燃料→電気+オイル交換不要)
- 税・自賠責はガソリンも電動も同額(原付一種)
- 車両価格差があるため、年5,000km超なら電動が得・年1,000kmならガソリン有利なことも
- 補助金の有無が損益分岐を大きく動かす
モデル選びは電動バイクおすすめ5選、制度の背景は新基準原付とは、充電環境は集合住宅の充電問題へどうぞ。


コメント