特定小型原付(電動キックボード)を買ったら、公道デビューの前に必要な手続きは①ナンバープレート取得 ②自賠責保険加入の2つ。どちらも半日あれば終わる簡単な手続きです。
ただし任意保険には大きな落とし穴があります。「個人賠償責任特約があるから大丈夫」と思っている人が多いのですが、特定小型原付の事故は個人賠償責任特約の対象外(保険会社が公式に明言)。この記事では、eモビナビ編集部が手続きの実務と保険の正解を、自治体・保険会社の公式情報ベースで解説します。
※手続き・保険料は2026年7月時点の公表情報に基づきます。自治体・保険会社により詳細が異なるため、最終確認は各窓口でお願いします。
30秒でわかる全体像

| 手続き | 場所 | 費用 |
|---|---|---|
| ①ナンバープレート | 市区町村の窓口 | 多くの自治体で無料 |
| ②自賠責保険(義務) | コンビニ/ネット/バイク店 | 12か月6,650円〜 |
| ③任意保険(強く推奨) | ファミリーバイク特約 or 単体バイク保険 | 年1万円前後〜 |
ステップ1:ナンバープレートを取得する(無料・その場交付が基本)
お住まいの市区町村で軽自動車税の申告をすると、特定小型原付用の小型ナンバーが交付されます。
持っていくもの(例:渋谷区の場合)
1. 軽自動車税申告書兼標識交付申請書(窓口にあります)
2. 販売証明書(購入店が発行。中古なら譲渡証明書)
3. 本人確認書類(運転免許証・マイナンバーカード等)
4. 車両の要件がわかる書類(カタログ・取扱説明書等。販売証明書で判断できれば不要な自治体も)
注意点
– 窓口は自治体差あり:多くは役所の税務担当窓口ですが、大阪市のように「区役所ではなく市税事務所」というケースも。事前に自治体サイトで確認を
– 交付手数料は新規なら無料が一般的(再交付のみ有料の自治体あり)
– 代理申請を認める自治体もあります(要件は自治体確認)
– ネット通販で買う場合は販売証明書を発行してもらえるかを購入前に確認(正規品の見分け方)
ステップ2:自賠責保険に入る(コンビニが最速)
自賠責は法律上の加入義務です。2024年4月から特定小型原付専用の安い料率が新設されています。
| 契約期間 | 保険料(本土・〜2026年10月31日始期) |
|---|---|
| 12か月 | 6,650円 |
| 24か月 | 8,040円 |
| 36か月 | 9,400円 |
| 60か月 | 12,040円(年あたり約2,408円) |
※2026年11月1日以降始期の契約から値上げ(12か月7,430円等)が決定済み。長く乗るなら改定前の長期契約が割安です(出典:損害保険料率算出機構)。沖縄・離島は料率が異なります。
入り方は3ルート
- コンビニ(最速・24時間):セブン-イレブン(マルチコピー機)、ローソン(Loppi)、ファミリーマート(マルチコピー機)の3社とも特定小型原付区分に対応済み。端末で入力→レジで支払い→ステッカーと証明書をその場で受け取り。ナンバー(標識交付証明書)の情報が必要なので、ナンバー取得後に行きましょう
- ネット加入:損保ジャパン「i自賠」などが特定小型対応・24時間申込可
- バイク店・販売店:購入時にまとめて手続きできる店もあります
ステッカー(保険標章)と証明書
- 受け取ったステッカーはナンバープレートの見やすい位置に貼付。貼らずに走ると30万円以下の罰金の対象です
- 保険証明書は携行義務がありますが、2023年6月からスマホへの画像保存(電子保管)が認められています。紛失時の再交付は無料です
ステップ3:任意保険——「個人賠償特約でOK」は間違い
ここが本記事でいちばん伝えたい部分です。
❌ 個人賠償責任特約は使えない
火災保険やクレジットカードに付帯する個人賠償責任特約(日常生活賠償特約)は、自転車事故には使えますが、特定小型原付は法律上「車両」のため対象外です。アクサダイレクトが公式FAQで「歩道通行車モードであっても補償対象外」と明言しています(出典:アクサダイレクト公式FAQ)。
自賠責は「相手のケガ」にしか出ません。対物(相手の車・物)と自分のケガは、任意保険なしでは全額自己負担です。
✅ 使えるのはこの2つ
- ファミリーバイク特約:家族の自動車保険に付帯する原付向け特約で、特定小型原付も補償対象(アクサダイレクト公式FAQで明言)。台数無制限・使っても等級に影響なしが一般的で、家に自動車保険があるなら第一候補です
- 特定小型対応の単体バイク保険:三井ダイレクト損保などが特定小型向けプランを販売しており、年払いの目安は基本プランで1万円台から
なお、シェアサービス(LUUP等)は利用料金に保険が含まれているため、個人での加入は不要です。
引っ越し・譲渡・手放すときの手続き
- 廃車(手放す・壊れた):ナンバーと標識交付証明書を持って市区町村へ返納(事由発生から30日以内が原則)
- 譲渡:廃車手続き→廃車証明書+譲渡証明書を相手に渡すのが確実。ナンバー付きのまま渡すと、翌年の税金が自分に来ることがあります
- 市外への引っ越し:転出前に廃車→転入先で新規登録が基本
- 自賠責は車両を手放したら解約(残期間分の返戻あり)を忘れずに
出典:千葉市FAQ
よくある質問
Q. 自賠責が切れたまま走るとどうなりますか?
A. 1年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金の対象です。うっかり失効を防ぐには、長期契約(60か月で年あたり約2,408円)が安くて確実です。
Q. 手続き全部でいくらかかりますか?
A. ナンバー無料+自賠責6,650円(1年)+軽自動車税2,000円/年が最低ライン。任意保険を足しても初年度2万円前後が目安です(詳しい維持費は値段相場の記事)。
Q. ナンバーは即日もらえますか?
A. 窓口で書類が揃っていればその場で交付されるのが一般的です。ただし自治体により運用が異なるため、急ぎの場合は事前に電話確認を。
Q. 家族名義の自動車保険にファミリーバイク特約を付けられますか?
A. 記名被保険者やその家族(同居の親族等)が使う原付・特定小型が対象になるのが一般的です。適用範囲(自損型か人身傷害型か)を保険会社に確認してください。
まとめ:手続きは半日、保険の正解はファミリーバイク特約
- ナンバーは市区町村で無料(販売証明書を忘れずに)
- 自賠責はコンビニ3社どこでも可。2026年11月値上げ前の長期契約が割安
- 個人賠償責任特約は使えない——ファミリーバイク特約か特定小型対応バイク保険で対物・自分のケガをカバー
- 譲渡・引っ越し時はナンバーの廃車手続きを忘れない


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